■ポップクイズ第一回

問題1:それぞれの情報量を計算し、どちらが情報量が多いか答えなさい
32階建てのマンションで各階に16部屋あります

a)「階は分からないが右から三番目の部屋」の情報量
b)「何番目の部屋かは分からないが8階にある部屋」の情報量


シャノンが定義した情報量の計算式はI=-logPです。
なので、与えられた情報の確率を求めることで、その情報の情報量は求まります

a)全部の部屋数は32*16で512部屋です。右から三番目の部屋は各階に一つずつ、つまり合計で32部屋ありえますので
P=32/(32*16)=1/16となり、I=-log(1/16)でI=4となります。
b)同じく8階にある部屋は合計で16部屋なのでP=16/(32*16)=1/32となり、I=-log(1/32)でI=5となります。
よって
a)は4bit
b)は5bit
が答えになります


問題2:検索の違いを簡単に述べよ
a)"soft industry"
b)"industry soft"
c)soft industry


"と"で括られた単語はphraseと呼ばれます。phraseの場合"で括られた単語の語順が関係してきます
このように順序の関係あることをordered setと呼びます。
ただの単語の場合はwordと呼び、この場合単語の語順の制約はありません
このことをふまえた上で問題を解いていきましょう

a)これはphrase検索です。つまりドキュメントの中にsoftという単語が先に来てindustryという単語が後に来るドキュメントを検索します
この場合、softとindustryの間に単語が挟まれていても検索対象とします
b)これもphrase検索です。つまりドキュメントの中にindustryという単語が先に来てsoftという単語が後に来るドキュメントを検索します
この場合も、indsutryとsoftの間に単語が挟まれていても検索対象とします
c)これは単なるword検索なので語順は関係なく、softとindustryという単語が含まれているドキュメントを検索します。
この場合も検索単語の間に関係のない単語が挟まれていても検索を行います

小ネタ:昔の検索エンジンでは特に何も指定しないで複数のワードをいれた場合はor検索でした
昔は今ほど情報が多くなかったため、orでも良かったのですが、現在orで検索してしまうと
いわゆる「ごみ情報」が多く検索結果として上がってしまうため現在はand検索が主流となっています


問題3:2.5GHzのRISC型のパソコンを使った場合、光が5m通過する間に何命令実行するか?
(RISC型のパソコンでは1クロックで1命令を実行する)


光の早さは3*10^8m/sです。光の速度で5mの距離を通過するのにかかる時間は5/3*10^8で
これはおよそ1.66*10^-8sです
2.5GHzのパソコンは1秒に2.5*10^9回命令できるので1.66*10^-8秒では
(2.5*10^9)*(1.66*10^-8)回計算します。これはおよそ41.5なので
光が5mを通過する間に、2.5GHzのパソコンは41回の命令を実行したということになります


問題4:ADSLの伝送SN比が15dBでバンド幅が3MHzのときの通信容量はいくらか求めよ


SN比というのは授業でやりましたSNRのことです。Rはratio(比)の略です
通信容量の求め方はC=Blog2(1+SNR)です。
答えは式にそのままB=3,SNR=15を代入して求めれば簡単ですね
C=3*10^6*log2(1+15)=3*10^6*log2(16)=12*10^6となり
通信容量は12Mbpsとなります

授業ではよくSNRdB(SNRとは10log10SNRの事)の求め方を勉強しましたが
こっちと混同しないように注意しましょう
(SNRdBを求めるには関数電卓がないと解けない場合が多いです。
ポップクイズ当日にPCを持ってきている学生が少なかったので おそらく先生が配慮してくれて簡単に計算のできる値にしてくれたのでしょう)